精神障害者は、頼れるものには頼った方がいいと思う

生き方

精神障害を抱えて生きていると、仕事やお金、人間関係など、さまざまな場面で困ることがあります。そんなとき、僕は頼れるものには、ある程度頼った方がいいと思っています。

福祉制度を利用する。困ったときに相談できる人を持つ。お金の不安を減らすために、使える制度を調べる。こうしたことは、決して恥ずかしいことではありません。

もちろん、何でも人任せにしたり、誰かにべったり依存したりするのは避けた方がいいでしょう。しかし、何もかも自分一人で抱え込む必要もないと思うのです。

今回は、精神障害者が頼れるものには頼った方がいいと僕が考える理由について、制度・人間関係・お金の3つの面から書いてみます。

福祉制度は遠慮せずに利用する

精神障害がある人にとって、福祉制度は生活を支える大切な手段です。

例えば、僕自身も就労移行支援を利用してから就職しました。就職後は、同じ事業所の就労定着支援を利用しています。

就労定着支援では、職場で困っていることや、会社に直接伝えにくいことを相談できます。必要に応じて、支援員さんから職場に話をしてもらうこともできます。

実際、最近は職場で接客の仕事が増え、精神的な負担も大きくなっていました。自分ではうまく整理できていなかった悩みを、支援員さんが言語化してくれたことがあります。

自分一人で考えていると、何が問題なのか分からなくなることがあります。しかし、第三者に話すことで、自分の状況を客観的に見られるようになるのです。

また、相談支援事業所に相談するという方法もあります。生活上の困りごとや福祉サービスの利用について、相談支援専門員に話を聞いてもらうことができます。

ほかにも、自立支援医療や障害年金など、生活を支える制度はいくつもあります。

大切なのは、こうした制度を知り、必要に応じて活用することです。

「自分で何とかしなければならない」「人に頼るのは申し訳ない」と考えて、利用できる制度を使わないのは、もったいないことだと思います。

制度は、困ったときに生活を支えるためにあります。自分に合った制度があるなら、遠慮せずに利用していいのではないでしょうか。

人間関係でも、一人で抱え込まない

精神障害があると、悩みを誰にも話せず、一人で抱え込んでしまうことがあります。

周囲に迷惑をかけたくない。自分の悩みを理解してもらえるか分からない。そもそも、何をどう説明すればいいのか分からない。そうした理由から、困っていても誰にも相談できない人はいると思います。

しかし、一人で考え続けていると、かえって悩みが大きくなってしまうことがあります。だからこそ、信頼できる人や相談できる場所を持っておくことが大切です。

家族や友人に話してもいいですし、支援員さんや専門家に相談してもいいでしょう。必ずしも身近な人にすべてを理解してもらう必要はありません。

むしろ、家族や友人には話しにくいことでも、仕事や福祉制度に詳しい支援員さんなら話せる場合があります。

僕自身、就労定着支援を利用していてよかったと思うのは、職場に直接言いにくいことを相談できる点です。

自分だけで会社に伝えようとすると、どうしても遠慮してしまうことがあります。しかし、間に支援員さんが入ってくれることで、話を進めやすくなります。

もちろん、誰にでも頼ればいいわけではありません。自分のことを否定ばかりする人や、こちらの事情を考えずに無理をさせる人とは、距離を取ることも必要です。

大事なのは、誰かに無条件で依存することではなく、自分にとって頼りになる人や場所を見つけておくことだと思います。

お金の面でも、使える制度を活用する

生活していくうえで、お金の問題は避けて通れません。

特に、障害者雇用などで働いている場合、収入に余裕がないこともあります。働いていても、将来のお金について不安を感じる人はいるでしょう。そんなときは、収入を増やす努力だけでなく、利用できる制度を調べることも大切です。

例えば、障害年金の対象になる人は、受給できる可能性があるか確認してみるとよいでしょう。医療費の負担を軽減する自立支援医療や、税金の負担を軽くする障害者控除などもあります。

もちろん、障害の状態や所得、加入している制度などによって、利用できる条件は異なります。誰でも必ず利用できるわけではありません。それでも、自分が利用できる制度を知らないままにしておくのは、避けたいところです。

僕自身、障害年金を受給しています。また、障害者控除など、税金の負担を軽減する制度についても調べて活用しています。こうした制度を利用することで、生活に少し余裕を持たせることができます。

お金の問題は、気持ちの余裕にも影響します。生活費や医療費の心配が少しでも軽くなれば、仕事や日常生活を続けるうえでも助けになります。

また、お金に詳しい人や、必要に応じてファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談するのも一つの方法です。

何でも自力で解決しようとするのではなく、制度や専門家の力も借りながら、無理のない生活を考えていきたいものです。

頼ることと、依存することは違う

ここまで、制度・人間関係・お金の面で、頼れるものには頼った方がいいと書いてきました。ただし、僕は何でも人任せにすればいいと考えているわけではありません。

自分でできることは自分でやる。分からないことや難しいことは、人に相談する。必要なときには支援を受ける。そのくらいのバランスがいいのではないでしょうか。

精神障害があると、調子のよいときもあれば、悪いときもあります。普段ならできることが、急に難しくなることもあるでしょう。

そんなときに、いつもと同じように何でも自分一人でこなそうとすると、無理をしてしまう可能性があります。

調子が悪いときには助けてもらい、余裕があるときには自分でできることをやる。それでいいと思うのです。

また、支援を受けることは、自分の責任を放棄することでもありません。

例えば、職場で困っていることを支援員さんに相談するのは、自分が働き続けるための行動です。お金の制度を調べることも、生活を維持するための行動です。

誰かの力を借りながら、自分の生活を自分なりに整えていく。そう考えれば、頼ることに対する抵抗も少しは軽くなるのではないでしょうか。

無理をせず、長く生きていくために

僕は、精神障害がある人にとって大切なのは、何でも一人でできるようになることではないと思っています。

もちろん、自分でできることが増えるのはよいことです。しかし、それ以上に、自分の状態に合わせて生活を続けていくことが大切ではないでしょうか。

仕事でも、無理をして体調を崩してしまえば、働き続けることが難しくなります。

人間関係でも、誰にも頼らずに頑張り続ければ、孤立してしまうかもしれません。

お金についても、使える制度を知らなければ、必要以上に生活が苦しくなってしまう可能性があります。

だからこそ、頼れる制度や人、サービスを知っておくことには意味があります。

僕自身も、就労定着支援を利用しながら、無理をしすぎずに働き続ける方法を考えています。自分一人で何とかしようとするよりも、相談できる相手がいる方が、安心して仕事に向き合えます。

精神障害があるからといって、すべてを自分の力だけで解決しなければならないわけではありません。

困ったときには相談する。使える制度は使う。難しいことは誰かの力を借りる。

そうやって、自分に合った生活をつくっていけばいいのだと思います。

頼ることは、弱さではありません。自分の生活を守り、無理なく生きていくための一つの方法です。

一人で頑張りすぎている人は、もう少し周囲の力を借りてもいいのではないでしょうか。

自分だけで何とかしようとせず、頼れるものには適度に頼りながら、長く安定して生活していきたいものです。

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